ギャンブルの税金/大原税理士事務所@福岡市
ギャンブルで勝って得たお金は、原則として税法上の「一時所得」として所得税が課される。一時所得は10種類ある所得のうちでも、労務や役務の対価として生じない、つまり運などによる偶発的な収入を指すものだ。
政府が現在進めているカジノ構想でも、カジノで勝ったお金は一時所得として扱う方針としている。ただし競馬や競輪といった従来のギャンブルと異なる点もあり、競馬などであれば原則として勝ち分の馬券代しか経費として差し引けないのに対し、カジノでは入場時と退場時のチップ枚数をトータルで差し引いて、その差のみを所得として扱うという。特別な扱いをする理由としては、勝敗の全てを把握するのが困難ということがあるようだ。
なお税法では、まっとうな仕事で得た収入でもギャンブルの儲けでも、さらには犯罪で得た違法な金であっても、同じように税を課す。かつては窃盗や横領などで得た財物には所得税を課さないとする通達があったが、1965年の所得税法の改正に伴い、「適法かどうかは問わない」という規定に改められた。犯罪の内容や状況によって、事業所得や雑所得と認定され、それぞれ課税されることとなる。
もっとも犯罪で得たお金はもちろん、合法的な公営ギャンブルであっても、その勝ち分を正直に確定申告する人はほとんどいない現状がある。それだけに今回導入するカジノでは、マイナンバーなどを活用して所得を漏れなく捕捉する構えだ。。「エヌビー通信社提供」
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